ふぐ刺し
透き通るように輝くふぐ刺し(写真)。臼杵のふぐはその日捌いたものを使用するので、料理する時にはまだ身が活きておりあまり薄く引くことができません。一片一片に存在感のある少し厚めのふぐ刺しは新鮮さの証ですし、誰もが遠慮なく箸をのばせるボリュームも臼杵ならではです。臼杵特産・カボスを搾ったポン酢に、ねぎ、薬味と一緒にいただくのが臼杵流。
久家本店では、淡白な白身に合った、米本来の旨み溢れる酒を提供して参りました。また、市内の多くのふぐ料理店では、ふぐひれと相性抜群という事で、清酒「一の井手」がひれ酒に使用されています。
黄飯と黄飯かやく
財政難に陥ることが多かった臼杵藩は質素倹約令をひき、食べ物や衣服の倹約を励行した。そんななか、臼杵藩の殿様が、贅沢な赤飯の代わりにつくらせ(当時、小豆は貴重な食材だった)、家来にも振る舞ったのが「黄飯」(左)と「黄飯かやく」(右)のはじまりといわれる。また一説では、キリシタン大名だった大友宗麟が南蛮貿易をおこなっていたことから、スペインのパエリアを模したのではないかともいわれている。
この華やかな山吹色のごはんは、くちなしの実を水に浸し、その黄色に染まった水で炊くことでつくられる。「黄飯」には、エソなどの白身魚や野菜、豆腐などを煮こんだ「かやく」もそえられる。
武家料理が根本にある「黄飯」に対して、「かやく」は商人たちの暮らしから生まれた。大晦日や初売りの時期、商人は多忙を極める。料理をつくるゆとりもなければ、ゆっくり食事する暇もない。そこで、大鍋一杯に「かやく」をつくって三が日を乗り切ったという。何度も鍋を煮なおしていくうちに、具に味が染みていき、まろやかな味わいとなる。身体も芯から温まる。時代が移り変わるなかで、徐々に「黄飯」をつくる機会が減ってくると、代わりに「かやく」が「黄飯」と呼ばれることもある。(農林水産省HP「うちの郷土料理」より抜粋)
きらすまめし
「きらすまめし」は、「黄飯」と並ぶ臼杵市の郷土料理である。冬場の料理として馴染みのある「黄飯」と異なり、「きらすまめし」は通年食べられている。
江戸時代中期、たびたび財政難に陥ることがあった臼杵藩は、倹約令を出して食べ物や着るものを規制することが多かったとされる。そんななか、生み出されたのが「きらすまめし」である。残り物の刺身や魚をおろしたあとの中落ちを、大豆の搾りかすであるおからをまぶしてかさ増しをしたものである。倹約料理でありながら、栄養豊富で庶民に愛された。
臼杵地方の方言で、おからのことを「きらず」、まぶすことを「まめす」と言い、刺身に“切らず”を“まめし”た料理であることから、「きらすまめし」と呼ばれるようになったといわれている。
旧藩時代、山間部から訪れた商人や年貢納めの人たちにとって、「きらすまめし」を食べるのが最大の楽しみだったといわれている。(農林水産省HP「うちの郷土料理」より抜粋)
上撰「一の井手」の燗と好相性。
胡麻豆腐
臼杵市特産の椎茸の出汁が効いた甘辛い”みたらしタレ”で供する臼杵独特の胡麻豆腐は、郷土の味として市民に愛されています。タレに含まれてる椎茸の細い切り身も、味の良いアクセントです。
「臼杵酔いブリ」の刺身
臼杵市家野で栽培された酒造好適米「若水」を使用した、久家本店の特別純米酒。臼杵市佐志生の養殖場で、その酒粕を混ぜた飼料を与えられた「臼杵酔いブリ」。さっぱりした味わいが特長で、別府大食物栄養学科の分析によると、従来の養殖ブリに比べ、うま味やコクの数値が高いそうです。
特別純米「一の井手」や特別純米・無濾過生原酒「USUKI」と臼杵の食が循環して育った特別なブリを、ストーリーを思い描きながら味わっていただけましたら幸いです。
地魚の刺身
淡白な味の白・青身魚が多い臼杵の地魚。写真は鯛(中央)、あじ(右下)、赤カマス(左下)の刺身。
米の旨みがしっかりと醸し出され、適度に酸を感じる味わいの特別純米「一の井手」と好相性。臼杵の風土を体感出来ます。
臼杵特産・カボスを垂らした醤油やカボスのポン酢に、玉ねぎのスライスと一緒にいただくのが臼杵流です。
あじの刺身
高級ブランドとして名高い関あじと近接する海域で成長した臼杵のあじ(写真)は、肥育がよく鮮度が高いので身がよく締まっており、刺身が美味とされています。
臼杵特産・カボスを垂らした醤油に、玉ねぎのスライスと一緒にいただくのが臼杵流。本醸造・生酒「一の井手」と好相性です。
甲イカの刺身
スルメイカの刺身
臼杵では、ケンサキイカをスルメイカと呼びます。
濃厚な甘味、旨みを持っており刺身や握りで人気が高く、一晩寝かせると身も柔らかくなり旨味も凝縮され、一段と美味しくいただけます。
夏場が旬なので、特別純米・無濾過生原酒「USUKI」のロックと好相性です。
塩ウニ(ムラサキウニ)
ムラサキウニは、ほのかな磯の香りと淡白で上品な甘みがあります。
臼杵の市場では、塩ウニとして瓶詰された状態で流通されていますので、より一層コクと旨味のある味わいを楽しめます。
上撰「一の井手」の燗と好相性。